開会式で、ハノイ市文化・スポーツ局のレ・ティ・アイン・マイ副局長は、「ヘリテージ・コンバージェンス(文化遺産の融合)」というテーマが、ホアルー(ニンビン省)、タンロン(ハノイ)、フエ(フエ省)という三つの古都のつながりだけでなく、肥沃な紅河デルタから雄大な中央高原に至るまで、全国各地の文化的価値が集結することを象徴していると述べました。
同氏はまた、イベントが、伝統的な遺産と現代生活が調和し、ベトナム文化の価値を守り広める都市として、ハノイが地域および世界の創造的な中心地となるというビジョンと志を反映していることを強調しました。
このイベントは、伝統工芸村や職人、熟練した労働者たちが、現代社会において国の文化遺産を守り、蘇らせるために尽力してきたことを称えるものです。また、実演や文化交流、ワークショップなどを通じて若者がものづくりを体験できる場を設け、伝統工芸への関心と愛着を育むとともに、文化遺産と結びついた創造経済の価値連鎖に新たな人材を呼び込むことを目指しています。
 歴史と格式ある文廟・国子監の空間の中で、フェスティバルは伝統に新たな息吹を吹き込み、文化遺産と創造性を結びつけ、特別国家遺跡であるこの地を首都の文化・芸術・知の拠点としてよみがえらせています。
11月1日から16日まで開催されるタンロン-ハノイ・フェスティバル2025は、ハノイの豊かな文化遺産を称え、地域社会における創造性を促進する大規模な文化・芸術イベントです。
今年のフェスティバルでは、伝統工芸の展示や実演、3夜にわたる公演「オン・ザ・ヘリテージ・トレイル(文化遺産の道をたどって)」、創作ワークショップ、「ハノイの味」をテーマにした料理体験、学術交流、そして伝統的価値を現代アートや若い世代と結びつける芸術展示など、多彩な催しが繰り広げられます。
フェスティバルは、ハノイの文化遺産が持つ普遍的な魅力を際立たせるとともに、伝統が革新を生み出し、ベトナムの英知が未来へと輝き続けるユネスコ創造都市としてのハノイの地位を改めて示しています。