ダナン市 人材獲得に向け新たな政策を発表

ダナン市は、月額1億5,000万ドン(5,600ドル)に上る報酬で優秀な人材を招へいする新たな政策を打ち出し、注目を集めています。金額自体も注目に値しますが、それ以上に注目されるのは、あらゆる発展の中心であり原動力は「人」であるという原則を、同市が一貫して重視し続けている点です。

ダナン市は優秀な人材を誘致するため、月額最大1億5,000万ドンの報酬を提示している。(写真:ナム・アン)
ダナン市は優秀な人材を誘致するため、月額最大1億5,000万ドンの報酬を提示している。(写真:ナム・アン)

ダナン市の人材招へいと人材重視の取り組みは新しいものではないものの、この話題が持ち上がるたび、再考を促されます。2000年代以降、同市は思い切った独自の仕組みを導入し、高い給与の提示や重要な職責の付与をいとわず、何よりも有能な人材を信頼してきました。他の多くの地域が慎重姿勢を崩さない中、ダナン市は活力ある、現代的で人間味のある都市づくりを目指す強い思いから、誠意をもって「レッドカーペット」を敷いてきたのです。

今回の新たな政策では、月給が最大1億5,000万ドンに達する水準が設定されており、現状においてその精神を具体的に体現する一歩となっています。ダナン市は知性への投資を惜しまず、「知恵こそ最大の資本」と位置付けていることがうかがえます。この数字の背後には、「速く進むには有能な人材が必要であり、持続的な発展には人材を正当に評価することが不可欠だ」というメッセージが込められています。

しかし、人材の誘致はあくまで出発点にすぎません。真の成功は、優秀な人材を定着させ、彼らが存分に力を発揮できる環境を整えることにあります。どれほど魅力的な政策であっても、創造性を促し、献身とコミットメントを育む透明性の高い仕組みがなければ、長続きしません。有能な人材には、「考え、行動する」ために、権限が与えられ、意見が尊重され、適切に保護される信頼できる環境が必要です。

ダナン市の事例から視野を広げると、国全体の課題が浮かび上がります。地方政府システムが簡素で効率的な二層モデルへと再編され、デジタルトランスフォーメーションと国際社会への参画が一層進む中、質の高い人材への需要はこれまで以上に高まっています。効率的な行政機構には真に有能な人材が不可欠であり、デジタルトランスフォーメーションには創造的な知性と革新的思考が求められ、国際社会への参画には胆力、構想力、そして柔軟な適応力が求められます。

したがって、人材の招へいと活用は、ダナン市に限らず、すべての地方、すべての分野、すべてのレベルが長期的戦略、すなわち発展の必然として位置付けなければなりません。給与や手当、研修といった政策は必要条件にすぎず、十分条件となるのは、能力を真に評価し、耳を傾ける姿勢を備えた透明性の高い行政文化です。

有能な人材が集まり、定着するのは、スローガンではなく、「尊重され、貢献でき、信頼されている」と実感できるからです。すべての地方行政機関がこの精神を育み、「人」を中心に据え、知性を基盤とし、信頼と敬意を持続的な結びつきとするならば、国家の人材基盤はさらに強固なものとなるでしょう。これこそが、知性と誠実さ、そして国に奉仕する強い志を持つ人々によって、ベトナムがデジタルトランスフォーメーションと国際社会への参画の時代を自信を持って歩む道です。

NDO
Back to top