午前5時ごろ、台風の中心は広西チワン族自治区の防城(ファンチェン)付近、北緯22.0度、東経107.5度に達しました。中心付近の最大風速はレベル8(62~74km/h)で、突風はレベル10となりました。台風は時速20kmで西北西に進んでいます。
この台風の影響で、ベトナム北部沿岸地域ではすでに強風が観測されています。バクロンビ島では風速レベル8、突風レベル9、コトー島では風速レベル6、突風レベル8の風が記録されました。クアンニンからハイフォンにかけての沿岸部でも、突風はレベル6~7となっています。
気象当局によりますと、10月6日夜までに台風11号は西北西に進んで、ベトナム北部の山岳地帯に入り、さらに勢力を弱めて熱帯低気圧(風速レベル6未満)になる見込みです。クアンニン省とランソン省が最も直接的な影響を受けると予想されています。ベトナム政府は自然災害リスク警戒レベル3を発令しました。
トンキン湾北部(バクロンビ、バンドン、コトーを含む)では、風速レベル6~7、突風レベル8~9の強風が予想され、波の高さは2~3メートルに達する見込みで、漁船やその他の船舶の航行に危険が生じています。
陸上では、クアンニン省とランソン省で風速レベル6、場所によってはレベル7、突風レベルは9に達する可能性があります。
10月6日早朝から7日夜にかけて、北部山岳地帯および中部高地では大雨が予想され、総雨量は100~200ミリ、多い所では300ミリを超える見込みです。北部デルタ地帯およびタインホア省では50~150ミリ、局地的には200ミリを超える大雨となる恐れがあります。関係当局は、土砂災害や低地での冠水に警戒を呼びかけています。
首都ハノイは、台風による強風の直接的な影響を受ける可能性は低いとみられています。9月30日の台風10号(ブアロイ)通過時のような大規模な冠水は予想されていませんが、低地では冠水が発生する可能性があります。10月7日まで大雨が続くことが予想され、総雨量は50~100ミリ、多い所では150ミリに達する可能性があります。