感染症を未然に防ぐ取り組み
歴史的な洪水の後、ダクラク省、ザーライ省、カインホア省では、被災後の復旧作業が急ピッチで進められています。軍隊、公安、医療機関、青年団員、大学・短大の学生たちが、住民の家屋や学校、病院、行政機関の清掃活動に積極的に参加しています。
人民(Nhan Dan)新聞の記者によりますと、こうした取り組みは複数の部隊が連携し、連日緊急に進められています。
11月24日朝、今回の歴史的洪水で最も大きな被害を受けた地域の一つであるダクラク省ドンホア区のホアソンタイ診療所では、ダクラク省軍事司令部の幹部や兵士ら数十人が、医療ステーションの職員とともに泥やごみの除去、机や椅子、病床、処置室、事務室の拭き掃除などに取り組み、早期の業務再開に向けた作業を進めている様子が見られました。
同時に、消毒薬の散布や医薬品の配布、住民への医療支援も強化されており、洪水後の感染症発生を未然に防ぐための積極的な対策が講じられています。
泥にまみれた診療記録や医療書類を整理していたホアソンタイ診療所のグエン・ティ・ロック所長は、同診療所がバンタック川の河岸に位置しているため、洪水時には水位が屋根近くまで達し、医療機器や装置、医薬品がすべて流出・破損したと話しました。
11月23日朝、水が引いた後、同診療所には軍の将兵による清掃支援、さらに省疾病管理センター(CDC)による環境消毒の支援を受けています。早期に診療を再開し、住民の医療ニーズに応えるため、ホアソンタイ診療所はドンホア地域医療センターおよびダクラク省保健局に対し、医療機器・装置・医薬品の早急な供給を要請しています。
バクニャチャン区のヴィンフオン診療所でも、洪水後の復旧と感染症予防の取り組みが緊急かつ包括的に進められています。グエン・ティ・キム・クック副所長代行によりますと、洪水直後から情報士官大学の将校やニャチャン大学の学生が駆けつけ、施設の清掃や消毒作業を支援したということです。
同日朝、予防医療センターは軍と連携し、小学校や幼稚園、住宅地、診療所、村の集会所で消毒薬の散布を行いました。また、クロラミンBや家庭用医薬品キットを配布し、住民の疾病予防を支援しています。今後、診療所の体制が整い次第、医療スタッフが各住宅地を巡回し、消毒方法や健康管理について住民への指導を行う予定です。
カインホア省の被災した学校では、軍医局傘下の南部予防医学研究所の部隊が省予防医療センターと協力し、教室や周辺地域で感染症発生リスクの高い場所を中心に消毒作業を緊急に進めています。
ファム・ディン・ティン中佐(マラリア・寄生虫・昆虫学部門)は、同部隊には40校の消毒が割り当てられており、最初の2日間で11校の消毒を完了したと述べました。
住民への献身的な医療支援
ザーライ省では、広範囲の洪水によりクイニョン精神病院、クイニョン結核・肺疾患病院、クイニョン伝統医療・リハビリテーション病院の3つの病院が浸水被害を受けました。このほか10の社(コミューン)・区の診療所も被災し、医療サービスに深刻な影響が出るとともに、感染症発生のリスクが高まっています。
この緊急事態を受け、省保健局はすべての下部医療機関に24時間体制の緊急当直を指示し、診療・治療サービスの維持と患者・医療機器の最大限の安全確保を求めました。また、災害対応計画を稼働させ、機動部隊の動員や下位機関への支援措置を実施し、保健省の指示に沿って対応を進めています。
「被災地域の住民の絶対的な安全を確保し、感染症の重複発生を防ぐことを目標としている。洪水リスクのあるすべての施設には、機器や薬品、物資を守るための避難計画が既に整備されている。今後の課題は、被害からの復旧と基礎医療体制の強化だ」と、ザーライ省保健局のレー・クアン・フン局長(専門医II)は語りました。
11月22日には、180人の医療スタッフからなる2つの特別作業班が、最も被害の大きかったクイニョンとトゥイフオックに派遣され、洪水後の環境衛生対策を実施しました。現地の医療機関と連携し、水源の清掃・消毒、感染症予防、住民への医薬品配布などに取り組みました。
被災地域の住民の絶対的な安全を確保し、感染症の重複発生を防ぐことが目標である。洪水リスクのあるすべての施設には、機器や薬品、物資を守るための避難計画が既に整備されている。今後の課題は、被害からの復旧と基礎医療体制の強化だ。
レー・クアン・フン(専門医II)、ザーライ省保健局長
ダクラク省疾病管理センター(CDC)のホアン・ハイ・フック所長は、被災した社(コミューン)や区での疾病予防対策を直接指導し、今回の歴史的洪水で大量の泥やごみが住宅地に流入し、多くの家畜が死に、水源も汚染され、結膜炎やデング熱、手足口病、下痢などの災害後感染症が発生しやすい状況だと説明しました。CDCは地方行政機関の感染症対策を支援するため、7つの迅速対応チームを編成し、噴霧器や10トン以上のクロラミンB、1,000セット以上の家庭用医薬品キットを配布しています。
ダクラク省は保健省に対し、社会福祉用医薬品キット2万セット、洪水対策用医薬品キット3,000セット、環境消毒用の背負い式噴霧器100台、さらに大規模消毒用の車載型噴霧器5台、洪水後の感染症対策用ピレスリン500リットルの支援を要請しています。
感染症対策と並行して、現地の保健当局は、公立・民間の医療機関に対し、あらゆる困難を乗り越え、洪水の最中および収束後も住民への適切な診療・治療を確保するよう指示しています。
11月24日、ダクラク産婦人科病院では、222人以上の患者が治療を受けており、グエン・ニュー・イー院長(専門医I)は洪水のピーク時には病院が完全に孤立状態にあったと述べました。病床数は300床ですが、268人の患者、389人の付き添い家族、62人の医療スタッフを抱え、電気も水もない状況で、食事、休息、治療をすべて自力で確保しなければなりませんでした。それでも医療スタッフは最大限の責任感を発揮し、家が浸水したにもかかわらず病院に残って患者を看護する職員もいれば、院外の職員が孤立した同僚のもとへ食料や水を届ける姿も見られました。停電中に酸素供給や手術が必要な患者については、安全を確保するため、医師らが患者を抱えて浸水した道路を渡り、フーイエン総合病院まで搬送せざるを得ませんでした。現在、同病院は被災からの復旧に全力で取り組み、可能な限り質の高い医療提供に努めています。
現在、ダクラク省、ザーライ省、カインホア省では、政治システム全体、関係機関、医療従事者の総力を挙げて、被災後の復旧作業が包括的かつ迅速、効果的に進められています。この取り組みは単なる責任にとどまらず、心からの使命感に基づくものであり、住民の生活安定と洪水後の感染症リスクの低減に大きく貢献しています。