実際の実施においては多くの重要な成果が得られた一方で、多くの課題も明らかとなり、アプローチの転換が求められています。
その象徴的な動きが、国会で最近承認された、2026~2035年期における三つの国家目標プログラムの統合という決定です。
2021~2030年期国家目標プログラム中央指導委員会の報告によりますと、2021~2025年期に少数民族・山岳地域の社会経済発展国家目標プログラムを実施した5年間で、9つの基本的な任務分野のうち6分野が計画を達成、または上回りました。
具体的には、少数民族地域の貧困削減率は年平均3.4%に達し、計画目標の3.2%を上回りました。住民の平均所得は4,340万ドンとなり、2020年比で約3.1倍に増加しました。また、教育および就業年齢人口のうち、職業訓練を受けた割合は平均54.8%となり、目標の50%を超えました。
遠隔地や山岳地帯、特に困難な地域の基礎インフラもより包括的に整備されています。少数民族の文化的アイデンティティの保全・発揮にも重点が置かれ、コミュニティ観光と結びつけることで住民の新たな生計手段の創出にもつながっています。
2021年から2025年の少数民族および山岳地域の社会経済発展に関する国家目標プログラムの総括会議で、ファム・ミン・チン首相は、同プログラムの実施は単なる責任や義務にとどまらず、「心からの命令」であり、深い人道的価値を有すると強調しました。一方で、首相は、成果が地域や地方行政機関ごとに不均一であり、一部住民の生活は依然として多くの困難に直面していると指摘しました。プログラムの実施は断片的で一体性や連携、重点性に欠けており、包括的かつ住民主体のアプローチが必要だと述べました。
第15期国会第10会期の討議では、多くの議員が国家目標プログラム実施の「ボトルネック」を指摘しました。レー・ティ・タイン・ラム議員(カントー市選出)は、新農村建設プログラムや持続的貧困削減プログラムは多くの目標を達成・超過しているものの、少数民族・山岳地域の社会経済発展プログラムには未達成の目標が残っており、特に社会インフラや特に困難な村の解消に課題があると述べました。その要因として、人材の分散、業務の重複、地方の財政能力を超える過度に高い自己負担比率を挙げました。
同様の見解を示したロー・ティ・ルエン議員(ディエンビエン省選出)は、特に困難な地方行政区に対して画一的な自己負担制度を適用することは、プログラムの実現可能性を低下させると指摘しました。そのため、中央予算から高い支援を受けている地方については、自己負担の軽減、あるいは免除を検討すべきであり、国家目標プログラム間での資金統合を一律に義務付けるべきではないと述べました。
また、地方間で実施効果に差がある点も課題とされています。条件が比較的良く、職員の能力が高い地域では事業が迅速かつ効果的に進む一方、条件の厳しい地域では進捗が遅れがちです。
こうした2021~2025年期の実践的経験を踏まえ、国会は2025年12月11日、決議第257/2025/QH15号を可決し、新農村建設、持続可能な貧困削減、少数民族・山岳地域の社会経済発展に関する国家目標プログラムの投資方針を承認しました。これにより、2026~2035年期には、3つの国家目標プログラムを一つの統合プログラムとして実施することが決定されました。
最も困難な地域に対する投資の拡大と資源の集中的投入を目的としたこの統合は、プログラム管理の発想から、人を中心に据えた発展支援へと転換するものです。人を政策の主体であり対象と位置付けることで、目標と施策の同期化を通じて現在のボトルネックを解消し、重複や交錯を防ぎ、地方にとって実施・監督・効果評価をより容易にする根本的な変化をもたらすと期待されています。