ベトナム首相 群馬県に対しベトナムへの投資拡大を呼びかけ

ファム・ミン・チン首相は10月21日、ハノイで群馬県の山本一太知事を迎え、同県によるベトナムへの投資拡大を呼びかけました。

ファム・ミン・チン首相(右)は10月21日、ハノイで群馬県の山本一太知事を迎えた。(写真:VNA)
ファム・ミン・チン首相(右)は10月21日、ハノイで群馬県の山本一太知事を迎えた。(写真:VNA)

ファム・ミン・チン首相は10月21日、ハノイで群馬県の山本一太知事を迎え、同県によるベトナムへの投資拡大を呼びかけました。

会談の中で両者は、ベトナムと日本の包括的戦略的パートナーシップが力強く発展し、政治的信頼の高まりを基盤に具体的な成果を上げていることを確認しました。日本は引き続きベトナムの主要な経済パートナーであり、政府開発援助(ODA)および労働協力の分野では第1位、投資では第3位、貿易と観光では第4位のパートナーとなっています。

今年4月の日本の首相によるベトナム訪問時には、科学技術、イノベーション、高度人材育成の分野を新たな協力の柱として構築することで合意しました。

また、地方間の緊密かつ効果的な連携や、人的・文化交流の拡大についても言及されました。現在、日本には63万人を超えるベトナム人が生活しており、そのうち約1万6,000人が群馬県に在住しています。一方、ベトナムには2,000社以上の日本企業が事業を展開しており、両国協力の重要な架け橋となっています。

山本知事の5度目のベトナム訪問を歓迎し、チン首相は、経済、投資、貿易、観光、人材、文化の分野でニンビン省との友好関係を積極的に推進している県の取り組みを高く評価しました。

首相は、ベトナム政府が地方行政区への権限委譲を強化していることを強調し、群馬県に対し、双方の強みを活かし、調和の取れた利益をもたらす具体的で実質的なプロジェクトを通じて、ベトナムの地方との協力をさらに強化するよう促しました。また、他の省や都市との新たなパートナーシップの可能性も探ることを提案しました。

10月21日、ハノイで行われたファム・ミン・チン首相と群馬県の山本一太知事の会談(写真:VNA)
10月21日、ハノイで行われたファム・ミン・チン首相と群馬県の山本一太知事の会談(写真:VNA)

この機会に、首相は来月開催予定の「ベトナム・日本地方協力フォーラム」へ群馬県を招待し、航空宇宙、農業、製造業、支援産業など群馬県が強みを持つ分野や、イノベーション、科学技術、デジタルトランスフォーメーション、グリーントランスフォーメーション、半導体などベトナムの発展優先分野への投資を呼びかけました。また、ビジネス連携の強化、見本市や展示会への参加、市場やサプライチェーンの多様化を推進するよう勧めました。

首相は、ベトナム政府が法的なボトルネックを解消し、コンプライアンスにかかる時間とコストを50%削減する取り組みを進めており、デジタル変革の加速を図っていると述べました。特にイノベーション、科学技術、半導体、支援産業分野で両国企業のニーズに応える質の高い人材の育成・受け入れにおける連携強化を呼びかけました。また、群馬県におけるベトナム人コミュニティへの継続的な支援と実効性のある政策も要請しました。

山本知事は、最近の自然災害で被災したベトナム国民へお見舞いの意を表し、彼らが早期に平常の生活に戻れることを願っていると述べました。また、群馬県の発展や両国関係に対するベトナム人コミュニティの貢献を高く評価しました。

さらに、知事は今回のベトナム訪問には多くの日本企業が同行し、現地での投資機会を模索していると述べた上で、ベトナム政府に対して、ベトナム企業や地方との協力を強化するためのさらなる支援を要請しました。

VNA
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