ダナン市で第17回東海国際会議が開幕

中部沿岸のダナン市で11月3日、「不確実性の中の結束」をテーマとした第17回東海国際会議が開幕しました。

第17回東海国際会議の代表者たち(写真:VNA)
第17回東海国際会議の代表者たち(写真:VNA)

この2日間の会議は、ベトナム外交学院(DAV)と関係機関の共催で行われ、グエン・マイン・クオン外務副大臣、レー・ハイ・ビン文化・スポーツ・観光常任副大臣をはじめ、ベトナム国内外の第一線で活躍する約50人の専門家が出席します。さらに、約40の国と地域から11人の大使を含む300人以上の代表と、200人を超えるオンライン参加者も参加します。

開会の挨拶で、DAVのグエン・フン・ソン学院長は、16年にわたり開催されてきた本国際会議が、成長と連携を促進する拠点となり、東海だけでなく、地域および世界の海洋分野全体における平和・安定・繁栄の強化に貢献してきたと述べました。

同氏はさらに、現在の世界は激変と急速な変化、不確実性の高まりに直面しており、相互理解を深め、信頼を築き、誤算や誤解から生じるリスクや曖昧さを減らすために、対話を一層促進することが不可欠になっていると指摘しました。対話はまた、「ルール」や行動規範に関する共通理解を強化し、地域内外の国々や共同体を結び付ける役割も果たすと述べました。

クオン副大臣は、今日の世界は"かつてないほど脆弱"であり、紛争や戦争などの地球規模の課題に直面していると述べました。第二次世界大戦後に確立された多国間主義、国際法の遵守、共通の利益のための協力といった原則が"揺らぎ"を見せていると述べました。かつて世界で最も活力のあったアジア太平洋地域も"逆風"を免れず、東海は地域と世界の動揺を映し出す鏡となっていると述べました。

クオン副大臣はまた、不確実性の中にあっても、対話、協力、国際法の尊重といった結束を促す要素を各国が再確認する機会は残されていると強調しました。

また、ベトナムは一貫して独立・自主・平和・協力・発展の外交政策を追求し、地域の平和と安定の維持、国際法、特に1982年国連海洋法条約(UNCLOS)の中心的役割を重視していると改めて強調しました。

ベトナムは、対立を平和的手段で解決し、信頼を醸成し、相違点を責任をもって管理することに努めるとともに、共有の海を平和・安定・繁栄の海とするため、あらゆるパートナーとの協力に前向きであると述べました。さらに、国家管轄権外区域の海洋生物多様性の保全と持続的利用に関する協定(BBNJ協定)を批准した最初の60か国の一つであることを誇りに思い、国際法と多国間主義への強い、そして揺るぎないコミットメントを示していると述べました。

イギリスのシーマ・マルホトラ閣外大臣(インド太平洋担当)は、ベトナムとイギリスの関係格上げを歓迎しました。マルホトラ氏は、両国の包括的戦略的パートナーシップの樹立により、とりわけ海洋安全保障分野で新たな協力の機会が開かれると述べ、自由で開かれたインド太平洋へのイギリスの長期的な関与、そして地域の平和、繁栄、安定、国際原則の尊重への支持を改めて表明しました。

マルホトラ氏は、東海が海上貿易、生活、地域の繁栄にとって極めて重要な役割を果たしていると強調しました。この海域で発生した危険な事案は、緊張のエスカレーションにつながる恐れがあるとして深い懸念を示しました。イギリスは、国際法を損なう侵略行為や不当な行動に反対しており、東海における海洋紛争は平和的手段によって、1982年の国連海洋法条約(UNCLOS)に従って解決されるべきだと強調しました。

また同氏は、地域の安定維持におけるASEANの中心的役割に対するイギリスの尊重と高い評価を改めて表明するとともに、「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)」および「ASEAN海洋アウトルック」への継続的な支持を強調しました。さらに、東海における行動規範の策定交渉についても、UNCLOSを遵守し、関係各国の正当な利益を反映する内容であるべきだと述べました。イギリスはまた、海軍の存在感を示し、地域のパートナーとの協力を強化することで、東海および地域の平和と安定への揺るぎない関与を示し続けると述べました。

会議の合間に意見交換を行う海外の代表者たち(写真:VNA)
会議の合間に意見交換を行う海外の代表者たち(写真:VNA)

今年の会議の注目点の一つは、ベトナム駐在各国大使による「平和への共通責任」をテーマとした大使対話セッションです。

また、会議の傍らでは、次世代の東海研究者による若手リーダープログラムも引き続き実施され、「ユースパワー:曖昧さを乗り越え、結束を強化する」をテーマとする特別セッションを通じて、新しい視点をもたらすことが期待されています。

VNA
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