ベトナム党書記 ハノイで国連事務総長を歓迎

トー・ラム党書記長は10月25日ハノイで、アントニオ・グテーレス国連事務総長を迎えて会談を行いました。グテーレス事務総長は同日、サイバー犯罪防止に関する国連条約の署名式に出席しました。

10月25日ハノイにて、トー・ラム党書記長は、アントニオ・グテーレス国連事務総長を迎えた。(写真:VNA)
10月25日ハノイにて、トー・ラム党書記長は、アントニオ・グテーレス国連事務総長を迎えた。(写真:VNA)

トー・ラム書記長は、アントニオ・グテーレス国連事務総長と約1年ぶりにハノイで再会できたことに喜びを表し、1977年のベトナム国連加盟以来、国連とグテーレス氏が変わらぬ支援を続けてきたことに感謝の意を示しました。その上で、ベトナムと国連との関係は際立った成功事例であり、現在、新たな段階に入っていると述べました。

書記長は、グテーレス事務総長の今回の訪問が、10月24日の国連創設80周年と、9月2日のベトナム建国記念日にも重なることの意義を強調しました。彼は、30年に及ぶ戦争と20年にわたる封鎖・禁輸を経て、かつて国連の援助に頼る貧しい国だったベトナムが、今日では大きく評価される成果を収める国へと発展したと述べました。さらに、現在のベトナムは、人類共通の利益、平和と発展、そして国民の幸福のために全力を尽くしていると強調しました。

書記長によりますと、ベトナムは自らの責任を十分に認識しており、平和維持、紛争解決、持続可能な開発、人権保護、気候変動など、地球規模の課題解決に積極的に関与する用意があるとしています。

平和の価値を深く理解するベトナムは、国連憲章と国際法に則り、平和的手段による紛争・対立の解決を支持していると述べました。その上で書記長は、世界の安全保障情勢が不安定さを増す中、国連平和維持活動におけるベトナムの役割拡大に対し、グテーレス事務総長の支持を求めました。

トー・ラム書記長は、ベトナムが人を中心としたアプローチを重視し、科学技術、イノベーション、デジタルトランスフォーメーション、環境保護を通じて、安定的かつ持続可能で長期的な発展を目指していると強調しました。また、経済成長、農業、医療、教育分野での専門知識を他国と共有し、支援する意向も表明しました。

国連と加盟国がベトナムを2期連続で国連人権理事会の理事国に選出したことに感謝し、書記長は、これはベトナムが自国民の権利と幸福を保障するうえでの確かな成果と取り組みの証しであると強調しました。

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国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、サイバー犯罪防止に関する国連条約の署名式に出席するためハノイを訪れた。(写真:VNA)

アントニオ・グテーレス国連事務総長は、これまでのベトナム訪問ごとに特別な思いがあると語り、同国の独立と統一のための闘争の記憶を振り返りました。これは、ポルトガルのファシズムとの闘いや、世界的な民族解放・脱植民地化運動、さらにはベトナムがポル・ポト政権終結に貢献したこととも重なると述べました。

グテーレス事務総長は、戦争や封鎖、禁輸といった困難を乗り越え、著しい社会経済的発展を遂げたベトナムの歩みを高く評価しました。さらに、気候変動への対応における国際的な約束を着実に果たし、国連活動の三本柱すべての分野で、ますます重要な役割を果たしていると称賛しました。

グテーレス国連事務総長は、ベトナムの将来に強い信頼を示し、トー・ラム書記長の指導の下、同国は今後数年で二桁成長を達成するなど、自ら掲げた主要目標を実現し、国際社会においてより強力で影響力のある役割と発言力を発揮するだろうと述べました。さらに、ベトナムが多国間主義の強化や、多国間機関の改革に積極的に貢献し、発展途上国や新興国がよりふさわしい役割を担えるようになることへの期待を表明しました。

また、国連事務総長は、ベトナムを南南協力の重要な柱であり、国際法に基づく均衡の取れた安定的な多極的世界秩序の要と位置づけました。そのうえで、国連改革の公平な推進を強く支持し、特に開発途上国への支援活動を継続するとともに、一方的な行動に反対していくよう期待を寄せました。

地球規模および地域的な課題について、双方は、連帯を強化し、対話と協力を促進して紛争を未然に防ぎ、国連憲章および国際法に基づいて平和的に紛争を解決する必要性で一致しました。また、地域機構、特にASEANおよびASEANと国連の協力の重要性を強調しました。

トー・ラム書記長は、国連事務総長の温かい言葉に感謝の意を表し、ベトナムが国連および国際社会と緊密に連携し、平和で公正、安定的かつ持続可能に発展する世界の構築に向けて尽力していく決意を改めて示しました。

VNA
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