首相 クウェートの政府関係者や実業家と会談

ファム・ミン・チン首相は11月18日、クウェートの政府関係者や企業経営者らと会談を行い、両国の戦略的パートナーシップの具体化に向けて、さまざまな分野での協力促進を図りました。

ファム・ミン・チン首相、クウェートの石油大臣ターリク・スレイマン・アル=ルーミ氏と会談(写真:VNA)
ファム・ミン・チン首相、クウェートの石油大臣ターリク・スレイマン・アル=ルーミ氏と会談(写真:VNA)

クウェートを公式訪問中のファム・ミン・チン首相は、クウェート投資庁(KIA)最高執行責任者のサウード・サレム・アブドゥルアジズ・アル=サバーハ氏との会談で、今回の訪問中にクウェート指導部とベトナム・クウェート関係を戦略的パートナーシップへ格上げすることで合意したことは、特に経済分野をはじめとするあらゆる分野での協力推進に有利な条件をもたらすと述べました。

両国の経済・投資・貿易関係が強固な政治関係に見合っていないことを指摘したチン首相は、KIAに対し、国有部門だけでなく民間部門とも連携し、鉄道、港湾、空港、エネルギー、国際金融センターなど、ベトナムの発展における優先分野や有望なプロジェクトへの資金提供と協力を求めました。

また、クウェートとベトナム間の直行航空路線の開設、経済・ビジネスの連携強化、文化交流や観光の促進、そして人的交流の強化にも特に力を入れるよう呼びかけました。

首相は、ベトナム政府が政治的安定、投資の安全、外国投資家の正当な利益の保護を確約し、KIAのベトナムでの投資プロジェクトが効果的かつ持続可能に実施され、両国の相互利益に資するよう支援していくことを強調しました。

これに対し、サウード・サレム・アブドゥルアジズ・アル=サバーハ氏は、KIAが現在だけでなく長期的な世界的発展を見据えて投資ポートフォリオの多様化を進めており、ベトナムをその投資先の一つと位置付けていると述べました。クウェート全体として、また企業レベルでも協力の拡大を志向しており、ベトナムでの多くの投資プロジェクトがすでに成果を上げていると評価しました。

同氏は首相の見解に賛同し、KIAが作業部会をベトナムに派遣し、ベトナム側パートナーと連携して障害の解消、将来プロジェクトへの道筋づくり、両国間の持続可能な投資協力の促進を進める考えを示しました。また、こうした方向性が両国政府の支援を受け、具体的で長期的な協力プロジェクトが早期に形成され、双方の共通の繁栄に寄与することを期待していると述べました。

ファム・ミン・チン首相がクウェート石油公社(KPC)のシャイフ・ナワフ・S・アル=サバーハ CEO と会談(写真:VNA)
ファム・ミン・チン首相がクウェート石油公社(KPC)のシャイフ・ナワフ・S・アル=サバーハ CEO
と会談(写真:VNA)

クウェート石油公社(KPC)CEOのシャイフ・ナワフ・S・アル=サバーハ氏との会談で、チン首相は、クウェート側のベトナムへの投資プロジェクトに謝意を示し、ギーソン製油・石油化学工場を両国の投資協力の象徴として強調しました。

首相は、クウェートがベトナム側パートナーと緊密に連携し、「利益の調和・リスクの共有」の精神で同工場の未解決課題を完全に解決するとともに、同工場の拡張や、特に環境に優しいエネルギー分野での新たな協力プロジェクトの推進を求めました。

また、ベトナムはクウェートおよびKPCが引き続き安定的かつ競争力のある価格で原油を供給することを期待していると述べました。

これに対し、シャイフ・ナワフ・S・アル=サバーハCEOは、KPCがベトナム国家産業・エネルギーグループ(ペトロベトナム)や他のパートナーと緊密に連携し、ギーソンプロジェクトの課題解決に取り組むとともに、特に精製・石油化学分野でのベトナムへの投資をさらに推進していると述べました。

また、首相に対し、ベトナムの関係省庁・機関がKPCと引き続き緊密に連携し、有利な制度や優遇措置、簡素な行政手続きを引き続き確保するようにし、同社がベトナムで新規プロジェクトを実施できるよう支援を要請しました。

首相はまた、エネルギー安全保障と経済成長の双方を確保するため、ベトナムの大規模製油所開発に向けて、KPCが経験や技術的専門知識を共有するよう求めました。さらに、KPCがベトナム国内で保税石油備蓄基地の建設を検討することを提案し、これによりクウェートが燃料備蓄の新たな戦略拠点を確保できるだけでなく、両国の特別な友好関係が一層強化されると述べました。

ターリク・スレイマン・アル=ルーミ石油大臣との会談では、首相は両国のエネルギー企業間の協力と連携を引き続き促進するよう同相に求めました。

首相は、ギーソン製油・石油化学プロジェクトの未解決課題を処理するためのタスクフォースの設置を提案するとともに、探査・生産、原油供給、製品取引、技術サービス、人材育成など、新たな協力分野の開拓を呼びかけました。

また首相は、クウェートがギーソン製油・石油化学プロジェクトを拡張し、追加の複合施設への投資を検討することで、ベトナムが次の発展段階でエネルギー供給を確保できるよう支援することを期待すると述べました。さらに、東南アジア地域全体に供給できる燃料・エネルギーの貯蔵・流通拠点をベトナムに設置することも検討するよう促しました。

これに対し、石油大臣は、ベトナム政府および首相がクウェートのプロジェクト、特にプロジェクト実施中の障害解決に尽力していることに感謝の意を表しました。

同大臣は、ベトナム・クウェート戦略的パートナーシップの効果的な実施に向けた行動計画を具体化するため、ベトナムの省庁・機関と連携していくと述べました。課題解決の取り組みと並行して、両国は協力・投資の新たな方向性や原動力を提案していく方針です。

石油大臣はまた、新たな戦略的パートナーシップ枠組みの下で、特にエネルギー分野における経済・貿易・投資関係が今後大きく発展するとの確信を示しました。

VNA
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