ベトナム党書記長「海上警察を精鋭で合理的かつ強靭な部隊に」

党書記長兼中央軍事委員会書記のトー・ラム氏は、ベトナム海上警察(VCG)を精鋭で、合理化された強固な部隊とし、近代化に向けて直接前進させるため、あらゆる可能な資源を動員するよう指示しました。

トー・ラム書記長と海上警察第4管区司令部の幹部たち(写真:VNA)
トー・ラム書記長と海上警察第4管区司令部の幹部たち(写真:VNA)

トー・ラム書記長は11月20日、南部アンザン省で国防省・海上警察第4管区司令部との会合を行い、海洋の主権、主権的権利、管轄権を守るための情勢が一段と複雑さを増す中、第4管区司令部を含むベトナム海上警察は、軍事・国防任務に関する党の観点、原則、方針を確実に把握しなければならないと述べました。また、政治・思想教育の徹底、隊員の強い政治的意志と士気、全階層での認識と行動の統一の必要性を強調しました。

書記長は、党の軍事・国防路線を揺るぎなく遵守するよう求め、海上警察が政治、思想、組織、倫理の面で強固であること、党と祖国、国民に絶対的に忠誠を尽くし、任務遂行のためあらゆる困難に耐える覚悟を持つよう重ねて要請しました。

中央軍事委員会および国防省に対しては、状況と任務要件の見直しを行い、適時かつ柔軟で効果的な戦略的対策を提案するよう指示しました。これにより、党と国家が海上での不安定要因や戦争・衝突のリスクを、早期段階から遠方で未然に防ぐことが可能になると述べました。

また、重点任務と突破口となる分野を明確にし、質の高い人材の確保を優先するとともに、科学技術、イノベーション、人工知能の導入を進めて海上警察の活動を支援する必要があると指摘しました。さらに、戦闘即応訓練や演習の強化、総合的な能力と戦闘力の向上、そして伝統的・非伝統的な安全保障上の課題への効果的な対応を指示しました。

書記長は、主権の堅持、海上での犯罪・法令違反の取締り、IUU(違法・無報告・無規制)漁業の防止、捜索救難、海洋環境保全などにおいて、包括的な計画を展開する必要性を強調しました。

主権任務に関しては、党の原則と指示に厳格に従い、断固たる姿勢と冷静な対応を両立させ、挑発や誤算を避けつつ、いかなる外国勢力によるベトナムの海域・島しょへの侵害を許さず、平和で安定した海洋環境を維持するよう要請しました。法執行活動では、違反者を決して見逃さないという揺るぎない決意で臨み、持続可能な海洋経済の発展を支える必要があると述べました。

党書記長トー・ラム氏が会合で発言する様子(写真:VNA)
党書記長トー・ラム氏が会合で発言する様子(写真:VNA)

党指導者は、海軍、国境警備隊、水産監視部隊など他機関との一体的な連携を呼びかけ、常に国家、党、国家機関、人民の利益を最優先するよう強調しました。司令部は、海上におけるベトナムの“生きた主権標識”である漁業者と足並みをそろえ、定期的なパトロールや沖合経済活動の支援、国民の海洋防衛体制の強化、特に海上国境を共有する隣接国との国際的な連携深化にも努めるべきだと述べました。

また、2027年にフーコック特区で開催予定のAPEC首脳会議に向けて、海上警察第4管区司令部が地方行政機関と緊密に連携し、イベントの前後および開催期間中の絶対的な安全確保に万全を期すよう指示しました。

さらに、海上警察に対する党の絶対的かつ直接的な指導の必要性を改めて強調し、政治的誠実さ、思想、倫理、組織、そして人員面から強固な党組織を構築するとともに、幹部・党員に対する不断の政治・倫理教育を徹底する重要性を指摘しました。

VNA
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