首相 フランス大統領およびOECD事務総長と会談

ベトナムのファム・ミン・チン首相は、南アフリカ・ヨハネスブルグで開催されたG20サミットへの出席に合わせ、11月23日にフランスのエマニュエル・マクロン大統領および経済協力開発機構(OECD)のマティアス・コーマン事務総長と個別会談を行いました。

ファム・ミン・チン首相(右)は、11月23日にヨハネスブルグでエマニュエル・マクロン大統領と会談した。(写真:VNA)
ファム・ミン・チン首相(右)は、11月23日にヨハネスブルグでエマニュエル・マクロン大統領と会談した。(写真:VNA)

ファム・ミン・チン首相は、マクロン大統領との会談で、フランスとの関係を重視し発展させることは、ベトナムにとって客観的な要請であり、重要な選択であると強調しました。両国があらゆるレベル、特にハイレベルでの代表団交流を継続することを提案し、フランスの首相が近くベトナムを訪問することを期待していると述べました。

両首脳はまた、世界各地で自然災害を引き起こしている極端化する気象現象や気候変動についても意見を交わしました。マクロン大統領は、直近の台風や洪水で被害を受けたベトナム国民に深い哀悼の意を表しました。両首脳は、気候変動の深刻な影響を防ぎ、対応し、克服するために、責任を共有し協力を強化する必要性を強調しました。

マクロン大統領は、2025年5月のベトナム国賓訪問の際に受けた好印象を振り返り、両国の高官間で合意された経済、貿易、科学、技術、防衛分野の協力が効果的に実施されていることに言及しました。また、両国が包括的戦略的パートナーシップに関する共同声明の実施に向けた行動計画を早期に策定・採択すべきだとの認識を示しました。

チン首相は、経済協力の大きな可能性に言及し、フランスがEU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)の効果的な実施に引き続き協力することを提案しました。また、フランスに対し、EU・ベトナム投資保護協定(EVIPA)の早期批准と、欧州委員会に対して、ベトナム産水産物に対するIUU(違法・無報告・無規制)漁業に関する「イエローカード」警告の解除を促すよう求めました。

地域および国際的な共通関心事項について、両首脳は世界貿易や非伝統的安全保障、特にサイバーセキュリティに関する課題への懸念を共有しました。チン首相は、フランスのサイバーセキュリティ分野での取り組みを歓迎し、二国間協力の強化に合意しました。

マクロン大統領は、チン首相の評価を高く評価し、両国が現在の世界的な政治・貿易の不安定な状況下で、戦略的自律性を高めつつ、さらに団結して緊密に連携し、パートナー国と共に多国間主義と国際法の維持に努めるべきだと強調しました。

ファム・ミン・チン首相(右から2人目)と経済協力開発機構事務総長マティアス・コーマン氏との会談の様子(写真:VNA)
ファム・ミン・チン首相(右から2人目)と経済協力開発機構事務総長マティアス・コーマン氏との会談の様子(写真:VNA)

経済協力開発機構(OECD)のマティアス・コーマン事務総長との会談で、チン首相は、OECD事務局、特にコーマン事務総長の個人的な支援に感謝の意を表し、これによりベトナムが2022~2025年のOECD東南アジア地域プログラムの共同議長を務め、2022~2026年のベトナム・OECD覚書を円滑に実施できたと述べました。

チン首相は、ベトナムの経済発展と2045年に向けた戦略的方向性の概要を共有し、OECDの専門家に対し、政策立案・実施能力や国家競争力の強化、OECDのグローバル・ガバナンス基準の達成に向けた継続的な支援を要請しました。

また、ベトナムの各省庁や機関がOECDの専門委員会により深く参画できるよう、経験共有や助言、支援の拡大を求めました。さらに、より多くのベトナムの専門家がOECDで勤務できるよう期待を表明しました。

コーマン事務総長は、OECDとベトナムの活発で効果的な協力関係を高く評価し、ベトナムが東南アジアで急成長し影響力を増す経済であり、世界成長の重要な原動力であると強調しました。OECDとしてベトナムとの協力関係をさらに深め、必要な分野で政策助言や支援を提供する用意があると述べました。

VNA
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