会議は、沿岸部21省・市をオンラインで結んで開催されました。
冒頭のあいさつでファム・ミン・チン首相は、違法・無報告・無規制(IUU)漁業との闘いに向けた断固たる目標と決意を強調し、これは党と国家、そして国民の国際的な名誉と信用に関わる問題であり、決して軽視も先送りもできない課題だと述べました。
首相はまた、各省庁や地方当局のこれまでの取り組みを評価し、引き続き責務を着実に遂行するよう呼びかけました。
農業・環境省の報告によりますと、一定の成果も見られています。これまでに各省庁や地方は66項目のうち23項目を完了し、残る43項目も予定どおり進めているということです。農業・環境省はまた、漁業分野における行政処分の改正を含む複数の政令改正案を政府に提出しています。
漁船の管理も大きく前進しており、過去1週間ではベトナム漁船が外国海域を侵犯した事例は報告されていません。IUU漁業に対する法執行も引き続き強化されています。
首相は、すべての違反行為について11月20日までに対処を完了するよう指示しました。あわせて、アンザン省に対し、公安省と連携して、今年初めに船舶監視システム(VMS)を積載して拘束された漁船の事件について訴追手続きを進めるよう求めました。
首相は「要件を満たさない漁船は操業を許可してはならず、この対応を今週中に完了しなければならない」と強調しました。また、16の地方でいまだに適格な漁船への操業許可証の発給が完了していないことを指摘し、各地方に対し、要件を満たす漁船のみを厳格に審査・許可するよう求めました。さらに、外国海域での違反処理の遅れについても速やかに是正するよう指示しました。
また、各省庁および地方当局に対し、党中央書記局、政府、首相による決議・結論・指示・決定を厳格に実施するよう求めました。また、報道機関に対しても、IUU漁業対策に関する広報を徹底するよう要請しました。
首相はさらに、要件を満たさない漁船については法令に基づき厳正に対処する必要があると述べ、VMSを搭載していない漁船は港への出入りを許可してはならないと強調しました。加えて、漁船に関するデータは国防省、公安省、農業・環境省の間で統合し、共有できるようにする必要があると指摘しました。
首相は、関係機関に対し、海上で漁船が常に通信可能な状態を保てるよう、特に通信インフラの整備や通信エリアの拡充を図る必要があると指摘しました。
当局には、違法漁業目的でVMSを他船に移す行為を防止するよう求め、違反行為は厳正に立件・処罰すべきだと強調しました。
さらに、地方当局に対しては、漁業者の代替生計の確立を進めるよう指示し、政府として3か月ごとにコメを支給する方針を示しました。地方当局には、食料供給を確保しつつ、職業転換の計画を策定し、啓発活動と行政的・刑事的措置を適切に組み合わせて実施するよう求めました。
加えて、首相は国防省に対し、特に国境海域での沖合パトロールを強化し、漁業者が合法的な水域で操業するよう指導することを要請しました。
農業・環境省は、欧州委員会(EC)代表団との協議に向けた技術的な対応方針と作業計画の策定を主導し、11月10日までに完了させる必要があるとしています。
各地方は、ECの要請に対する説明や回答を準備し、継続的に連絡を取り合い、必要な情報を十分に提供しなければなりません。財務省や建設省と連携し、IUU漁業による水産物の国内市場への流入を防ぐとともに、漁業協力に関するパートナー国との覚書を着実に実施することが求められています。また、特に南部の重点海域でIUU漁業の集中的な取り締まりを実施し、「三なし漁船」(登録なし、検査なし、操業許可なし)への対策を一層強化するよう指示しました。
公安省には、11月10日までにVNeID上での漁船および漁業者管理アプリケーションの運用を開始し、地方当局に対しIUU漁業に関する行政および刑事違反の処理を引き続き指導するとともに、捜査の加速と立件に向けた証拠の収集を進めるよう求めています。
首相はまた、地方の指導者に対し、港に出入りする漁船の法令順守を徹底し、基準を満たさない船舶、未登録船、VMSを搭載していない船舶を出港させないよう厳重に管理するよう指示しました。
首相はさらに、IUU違反船リストの週次更新、周知啓発活動、および漁船の登録と標識の適正化を11月15日までに完了させるよう求めました。
農業・環境省の報告によりますと、2025年10月31日時点で、ベトナム国内には7万9,941隻の漁船があり、そのうち7万9,800隻(99.8%)が国の漁業データベース(VNFishbase)に登録・更新済みです。未登録の船舶は141隻(0.2%)で、何らかの理由により手続きが完了していないとされています。