報告によりますと、10月の農業生産は、秋作米や秋冬作米の収穫、さらに北部での冬作物の植え付けに重点が置かれました。
家きんの飼育は安定した成長を維持しており、養豚業も徐々に回復傾向にあります。飼料価格の下落が、企業や畜産農家の収益確保に寄与しました。
水産業も引き続き好調で、特にパンガシウスや汽水エビの養殖が国内消費需要を満たすとともに、年末に向けた輸出加工用の原材料供給にも貢献しています。
一方で、林業生産と海洋漁業は、今月発生した台風およびその影響により、いずれも減少しました。
具体的には、2025年夏秋期作では、全国の作付面積は152万1,300ヘクタールとなり、2024年の夏秋期作と比べて9,900ヘクタール減少しました。10月20日時点で、全国で秋冬期の稲作のうち86万5,500ヘクタールが収穫されており、前年同期比で91.7%、作付面積全体の56.9%に相当します。
秋冬期の稲作については、10月20日時点でメコンデルタ地域およびタイニン省での作付面積が69万9,200ヘクタールに達し、前年同期比で97.6%となりました。現在、多くの秋冬作の水田では出穂期を迎えており、全体として順調に生育しています。
また、稲の作付けと並行して、全国各地で冬の作付けも進められています。ただし、いくつかの作物では作付面積が前年同期と比べて大幅に減少しました。この要因として、台風やその影響による大雨や洪水、土砂流出の影響で作付け時期が遅れたことが挙げられます。
水牛の飼育は依然として減少傾向にあり、これは主に自然放牧地の縮小や高い投資コスト、長い飼育期間、採算性の低さなどが要因となっています。一方、養豚業はアフリカ豚熱の影響から徐々に回復しつつありますが、その回復のペースは依然として緩やかです。
各地では、家畜衛生を確保するための技術導入を強化し、生産から販売までの連携体制の構築を進めるとともに、企業による生産拡大を促して年末の市場向け食肉供給を確保する取り組みが進められています。家きん飼育は安定的に発展しており、感染症の発生も抑えられ、消費需要に十分対応できている状況です。
2025年1月から10月までの新たな集約造林面積は25万3,100ヘクタールと推計され、前年同期比で8.8%増となりました。植栽された分散林の本数は7,470万本で1.3%増、木材の生産量は2,046万5,300立方メートルに達し、7.8%の増加となりました。
2025年10月の水産物生産量は推計89万5,300トンで、前年同月比で2.8%増加しました。このうち養殖生産量は59万7,300トンで前年同月比5.2%増でした。
2025年1月から10月までの水産物総生産量は推計815万7,100トンで、前年同期比3.1%増となりました。