労働者とともに歩む
近年、ドンナイ省は工業化・近代化の時代における労働者階級の強化を目的に、労働者の生活水準向上、労働組合組織の構築、組織運営の刷新など、さまざまな重要施策を実施してきました。その結果、労働者階級および労働組合組織は量・質ともに着実に成長し、同省の工業化・近代化推進における先導的役割を果たすにふさわしい存在となっています。
現在、ドンナイ省には2,298の基層労働組合があり、732,615人の労働者のうち720,530人が組合員として加入しており、組織率は98%を超えています。省内の各機関や企業で働くおよそ140万人の人々全体の中でも、極めて高い水準です。
ドンナイ省労働連盟のグエン・ドゥック・タン副会長によりますと、同省の労働組合は、労働者の正当かつ合法的な権利と利益を守り、支援するという労働者の代表としての機能を効果的に果たし、数多くの顕著な成果を上げています。2020年から2025年の期間にかけて、各級労働組合は生活に困窮する組合員を対象に、「労働組合シェルター住宅」の建設・修繕を320棟以上支援し、その総予算は200億ドンを超えました。
また、「組合員福祉プログラム」も積極的に展開され、これまでにおよそ15件の協力協定が締結されています。これにより、組合員は生活必需品やサービスを通常より5~30%割引で利用でき、これまでに35万人以上の組合員がその恩恵を受けています。
ドンナイ省労働連盟の常任委員会は毎年、企業内の基層労働組合に対し、雇用者と積極的に連携しながら職場における民主的運営を適切に実施するよう指導しています。
その結果、毎年800~1,000回の職場対話(定期・臨時を含む)が開催され、賃金、賞与、食事の質、労働環境、休憩時間など数万件に及ぶ課題が取り上げられています。これらの取り組みにより、労働者の福祉向上と権利保護が強化されています。
タン副会長によりますと、企業や地域社会の秩序と安定を維持するため、各級労働組合はこれまでに労働争議や集団ストライキ(主に従業員の福利厚生に関するもの)79件の解決に関与しました。調停の成功率は100%に達しています。
企業内の基層労働組合のうち、81.9%以上が労働協約を締結しており、その内容には法律で定められた基準よりも労働者に有利な条項が盛り込まれています。たとえば、1人1日当たり2万~2万5,000ドンの残業食事手当、追加の有給休暇、皆勤手当、妊娠・授乳中の女性労働者への支援、年次旅行、病気休暇支援などです。
また、80万人以上の労働者が労働組合法律相談センターを通じて無料の法律相談や支援を受けています。
安心して働き、創意を発揮できる環境へ
労働組合組織によるきめ細やかな支援により、組合員や労働者の生活・労働環境、賃金、保険、福利厚生制度は大きく改善されてきました。
特筆すべきは、労働者の正当な権利と利益を守り、代表するという基本的な使命に一貫して力を注いでいる点です。労働組合はまた、労働関係の政策や法制度の整備にも積極的に貢献しており、労働者階級や労働組合の発展に関する党と国家の方針が、具体化され、効果的に実施されています。
その結果、労働者は「質が高く創意工夫のある労働運動」に積極的に参加しています。これまでに、ドンナイ省の組合員は4万5,000件以上の技術革新や改善提案を行い、企業や社会にもたらした経済効果は1兆5,000億ドン以上に上っています。
「環境にやさしく、清潔で美しい、安全かつ衛生的な職場づくり運動」が広く展開されており、生産現場で働く労働者の70〜80%が参加しています。これらの取り組みにより、職場環境の改善や労働災害の減少が進んでいます。多くの模範的な個人が、ベトナム労働総連盟やドンナイ省人民委員会から表彰の推薦を受けています。
Chang Shin Viet Nam有限会社(ドンナイ省タンチウ地区)の基層労働組合は1996年の設立以来、労働者の正当な権利と利益を効果的に代表・保護し、企業内において調和的で安定し、かつ進歩的な労使関係を築いてきました。同社には4万人以上の従業員が在籍しており、そのうちおよそ80%が女性で、組合加入率は99.99%に達しています。
Chang Shin Viet NamのITネットワークマネージャーであり、組合員でもあるドー・チョン・グエン氏は、同社の労働組合が実施してきたさまざまな支援活動について、組合は「慈愛の腕」プログラムを通じて約120億ドンを募り、重い病気を抱える235人の労働者を支援し、それぞれ少なくとも5,000万ドンを支給したと語ります。このほかにも、「チャンシン・ファミリー相互扶助基金」や「労働組合シェルター住宅プログラム」などの取り組みが展開されており、これらの活動は個人・団体の両面でドンナイ省から表彰を受けているということです。
第1回愛国競争大会で発言したトン・ゴック・ハイン氏(ドンナイ省党委常任副書記・省人民評議会議長)は、近年ドンナイ省が挙げた顕著な成果には、数多くの創意的で効果的、かつ模範的なモデルを特徴とする愛国的競争運動が大きく貢献していると強調しました。
とりわけ、労働者・従業員による「質が高く創意工夫のある労働運動」、教育分野の「良い指導・良い学び運動」、武装部隊による「必勝運動」や「国家安全のための運動」、さらに「貧しい人のための日 ― だれも取り残さない」といった活動が、社会全体に前向きなメッセージを広げ、幸福で現代的、そして文明的な社会への信頼と善意の価値観を育んでいます。
生産や労働の現場では、多くの模範的な個人や集団が誕生し、国家と社会の双方に利益をもたらす実践的な革新、工夫、改善策が数多く生まれています。これらのモデルや優れた実践例は広く共有・展開され、省内のみならず全国へとその好影響を波及させています。