首相は今回の訪問について、両国の発展と繁栄のため、二国間の多面的な協力をより実質的かつ効果的な新たな段階へと発展させるための堅固な基盤を築くという歴史的意義を持つことを強調しました。
世界および中東情勢がますます不安定化する中、チン首相は、地域の平和促進におけるヨルダンの役割と、パレスチナ人民の正当な大義への支持を高く評価しました。
首相は、両国の協力が新たな発展段階に入り、政治的信頼の強化、国民同士の交流の深化、そしてより実質的かつ効果的な経済協力が進むことへの期待を表明しました。
アブドラ国王は、ヨルダンがベトナムとの多分野にわたるパートナーシップ強化を望んでいると述べ、ベトナムが東南アジアにおけるヨルダンの重要なパートナーであり、ヨルダンはベトナム製品が中東市場に進出するためのゲートウェイとなる用意があると述べました。
国王は、ベトナムとヨルダンの共通点に触れ、両国が農業、技術、ハラール産業など多くの分野で互いに学び合い、経験を共有できると述べました。また、両国の学生間の交流や相互訪問の推進も提案しました。
両国は、特にハイレベルでの接触や交流を強化することで政治的信頼をさらに強固にし、防衛・安全保障分野での協力や既存の二国間協力メカニズムの効果向上を推進すべきとの認識で一致しました。
経済、貿易、投資分野では、両国の潜在力や強み、発展ニーズを活かし、互いの製品がそれぞれの市場にアクセスしやすくなるよう協力を強化することで合意しました。
チン首相は、ベトナムが国内で事業展開するヨルダンの大手企業を積極的に支援する用意があると述べ、両国企業がインフラ、グリーン経済、デジタル経済、通信、農業生産・加工分野での協力や共同投資の機会を模索し、スタートアップやイノベーション・エコシステムの連携を促進するよう呼びかけました。
農業分野の協力について、首相は、現地輸出プロジェクトの導入など、効率向上と生産コストの削減につながる新たな協力モデルの検討が必要だと述べました。こうしたモデルは、ベトナムが複数の国で実績を上げているものです。
首相は、両国の関係省庁や企業がこの協力方向について速やかに詳細な協議を行うよう提案し、またベトナムのハラール産業発展へのヨルダンのさらなる支援を要請しました。
アブドラ国王は、両国が共同プロジェクトや三国間協力を通じてプロジェクトの効果を高めることができると述べました。
両首脳は、教育・人材育成、国民交流、観光、医療、法制度整備分野での協力強化策についても協議しました。
国王は、チン首相の要請を受け、関係機関に対し、ベトナム人学生がアラビア語を学ぶための奨学金を速やかに検討・提供するよう指示すると述べました。
両首脳は、国連をはじめとする主要な多国間フォーラムでの連携と相互支援を継続することで一致し、この機会に東海問題を含む国際・地域の共通の関心事項についても意見交換を行いました。