ベトナムとヨルダン 両国関係を新たな発展段階へ

ルオン・クオン国家主席は11月12日、ハノイでヨルダン・ハシェミット王国のアブドラ2世・イブン・アル・フセイン国王と会談を行い、両国関係を新たな発展段階へと引き上げるための方策について合意しました。

11月12日にハノイで、ルオン・クオン国家主席(右)は、ヨルダンのアブドラ国王を歓迎した。(写真:VNA)
11月12日にハノイで、ルオン・クオン国家主席(右)は、ヨルダンのアブドラ国王を歓迎した。(写真:VNA)

クオン国家主席は、国王の初めてのベトナム訪問を心から歓迎し、この訪問が両国の外交関係樹立45周年(1980~2025年)以来、初のハイレベル交流であることから歴史的な意義を持つと強調しました。
また、今回の訪問が両国関係に新たな章を開くことへの期待を表明しました。

クオン国家主席は、独立から約80年にわたる発展、とりわけ持続可能かつ公平な成長に重点を置いた「経済近代化ビジョン」の実現におけるヨルダンの成果を祝福し、これらが両国の多面的な協力拡大の重要な基盤であると述べました。

さらに、ベトナムがヨルダンとの実質的かつ効果的な関係強化を非常に重視していることを強調しました。

国王は、ベトナムが達成した顕著な社会経済的成果を祝福するとともに、近ごろの自然災害によるベトナムの大きな損失と被害に対し、深い哀悼の意を表しました。

両国の共通点に関するベトナム側の評価に同意し、国王は、両国にとって最も貴重な資産は国民の勤勉さと創造性、質の高い教育制度、そして科学技術やデジタルトランスフォーメーションの推進努力にあると述べました。

率直かつ信頼に満ちた雰囲気の中で、両首脳は、ベトナムとヨルダンの二国間協力は依然として控えめであり、両国指導者と国民の潜在力や期待に見合っていないとの認識を共有しました。

この認識に基づき、クオン国家主席とアブドラ国王は、特にハイレベルでの代表団交流を通じて政治的信頼をさらに強化すべきであると一致しました。また、今回の訪問中に署名された両国外務省間の協力覚書の効果的な実施、他の協力メカニズムの早期締結の検討、両国における名誉領事の早期任命による協力促進の必要性でも合意しました。

会談の様子(写真:VNA)
会談の様子(写真:VNA)

アブドラ国王は、両国外務省が二国間協力強化のための措置を協議する中核的な役割を果たし、各分野での協力に有利な法的枠組みを整備するため、規制の調和を図ることを提案しました。

この強固な政治的信頼を基盤に、両首脳は、防衛・安全保障分野、特に情報共有や専門家・職員の交流を通じて、相互理解と共通関心事項に関する経験共有を強化することで一致しました。

経済分野では、双方が互いの主要製品の市場アクセス拡大に有利な条件を整え、両国企業によるインフラ開発、グリーン経済・デジタル経済、通信、農業生産・加工分野での協力・投資機会の模索を奨励することで合意しました。また、スタートアップやイノベーション・エコシステム間の連携促進にも取り組むことを確認しました。

アブドラ国王は、両国間の直行便開設の可能性を検討し、両国民へのビザ発給の円滑化を提案しました。

農業分野でのベトナムの強みを強調し、クオン国家主席は、ベトナムが主要農産品のヨルダン向け輸出拡大に意欲的であると表明しました。これに対し、アブドラ国王は、ハラール認証に関する情報・経験の共有や、ヨルダン市場のベトナム産ハラール製品への開放を通じて、ベトナムのハラール産業発展を支援する意向を示しました。

両首脳はまた、遠隔医療や医療サービスへの技術応用など、ヨルダンが豊富な経験を有する医療分野での協力推進策についても協議しました。

教育・人材育成分野では、特に科学技術、人工知能、半導体など新興分野における学生・学術交流の強化で一致し、この分野が両国の若い世代に新たな機会と大きな可能性をもたらすことを確認しました。

多国間フォーラムでの協力については、両国が定期的な協議と相互支持を継続し、アラブ連盟とASEANの関係強化の架け橋となることで合意しました。さらに、東海問題を含む地域・国際的な共通関心事項についても意見交換を行いました。

会談後、ベトナムのレー・ホアイ・チュン外務大臣とヨルダンの副首相兼外務大臣が、ベトナム外交学院とヨルダン外交研究所間の協力に関する覚書に署名しました。

VNA
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