ザーライ省では、暴風雨により2人が死亡し、12人がけがをしました。5万戸を超える住宅が損壊・浸水し、200隻以上の船舶が破損・大破したほか、数百ヘクタールに及ぶ水産養殖施設が壊滅的な被害を受けました。また、交通、灌漑、教育、医療、文化、通信、電力供給などの生産施設やインフラも広範囲で影響を受けました。
クイニョンドン地区では、1,255戸の住宅が損壊し、789ヘクタールの森林と36ヘクタールの水産養殖場が失われ、44隻の漁船が破損しました。また、ニョンホイ経済区内の複数の学校や工場も屋根の損傷や設備の損失に見舞われました。 Fago動物飼料有限会社、タン・ダイ・ナム総合有限会社、HDニョンホイ株式会社などの地元企業を視察したファム・ミン・チン首相は、災害による厳しい状況に理解を示し、企業や労働者が課題を克服して早期に生産を再開できるよう励ましました。
復旧作業の進捗が遅れていることに懸念を示した首相は、関係省庁や地方行政機関、特にザーライ省に対し、暴風雨の影響を早急に評価し対応するよう、複数回にわたり公式通達を発出したと述べました。
被災した企業に対して、首相は政府がベトナム国家銀行および財務省に対し、融資パッケージや税・手数料・債務の減免措置を導入するよう指示したことを明らかにし、企業に対しては損失状況を速やかに報告し、適時の支援を受けるよう促しました。
また、地方行政機関に対しては、青年ボランティアや民兵、とりわけ第5軍区など利用可能な部隊を総動員し、住民や企業の清掃や修繕、機械の点検・調整、生産の再開を支援するよう指示しました。さらに、供給・生産チェーンの途切れを防ぎ、取引先との信頼関係を保つよう求めました。
デージー社(コミューン)を訪問した際、チン首相は地方当局、軍、警察に対し、住民の住宅修繕や生活安定の支援に努めるよう求めました。
デージー社では、暴風雨により700戸以上の住宅が全壊・損壊し、約500世帯が浸水被害を受けました。漁船6隻が沈没したほか、数百ヘクタールに及ぶ農作物や水産養殖施設が壊滅し、道路や灌漑施設、防潮堤、電力・通信インフラにも深刻な被害が出ました。
チン首相は、住民の生計や事業活動の再建を急ぐ必要性を強調し、資金調達の支援、金利引き下げ、作物や家畜の品種の供給に加え、特にエビ養殖の再開に向けた支援を行う考えを示しました。また、住民が自立と強靱さを発揮して困難を乗り越えるよう励ましました。
また、住民が避難命令を厳守したことで人的被害が最小限に抑えられたことを高く評価しました。全壊した住宅の被災者には、地方行政機関が住宅再建や仮設住居の手配を支援するよう要請しました。
さらに、危険地域からの住民の即時移転を指示し、長期的な安全確保を図る考えを示しました。政府として生産や生計の回復を支援するため、ローン返済猶予や銀行融資支援の検討を進めていると述べ、地域社会が団結し、互いに助け合って災害の影響を乗り越えるよう呼びかけました。